歯科の豆知識 vol.13 かかりつけ医を持ちましょう 2020年5月8日

<どんな病院がいい?>
突然ですが、あなたには、かかりつけの先生はいらっしゃいますか?

「浮間アスール歯科の先生です!」とお答えいただければ嬉しい限りですが、思いうかぶ先生はいらっしゃるでしょうか。
昨今は、ご承知の通り、歯科医院が増えていますので、患者さんとしては歯科医院を選ぶ際
の選択肢が多いかと思います。
でも、「かかりつけ」といえるクリニックや担当医はいらっしゃいますか?

かかりつけ医がいらっしゃらない場合の理由として、よく患者さんがおっしゃるのは

・「転勤が多く、何年かおきに引っ越しせざるを得ない」
・「前は決まったところがあったが、先生が歳をとって引退してしまった」
・「どこの先生が良いか分からないので、痛みが出た時に空いているクリニックを探して行くことにしている」

本当は信頼できるかかりつけ医を持ちたいと思っていても、なかなか見つからないという方が多いのかもしれませんね。
歯科医師もほかの病院を受診するときは患者さんの立場になるわけですから、お気持ちはよく分かります。

本当は、
① 診療日や時間の都合が合って
② 受付の人の感じがよくて
③ この先生にずっと診てもらえたら安心だなと思える先生で
④ 自宅や職場の近くで通いやすく
⑤ ついでに清潔感があってきれい
⑥ かつ予約が取りやすい
(あまりに空いていると不安になるが、混みすぎていて取りにくいのも困る)

願わくば、こんなクリニックや先生がいいですね。
でも、すべての条件に合うクリニックや先生とめぐり合うのは難しいことです。

そういったときに、
「あそこに新しいクリニックができたから、今度はそっちに行ってみよう」という考えが頭に浮かぶのも自然の流れです。

<先ずは信じて通ってみよう>
ですが、ここからはお願いです。

ご自身の引っ越しや担当医の引退など、どうにもならない事情であればやむを得ませんが、そうでなければ、まずは1カ所に決めて通ってみませんか?

なぜか。
それが、患者さんのためになると思うからです。
もちろん、セカンドオピニオンを得ることは大事なことです。
でも、思い立った時に空いているクリニックをその都度探すというような通院の仕方はあまりお勧めできません。

ほかの科のことは分かりませんが、歯科に関して言えば、ずっとお通いいただいている方であれば、歯科医師はその方のお口の中をかなりこまかく記憶しています。

たとえば定期検診のご予約のお電話で「右上に違和感がある」とおっしゃっていたと受付から聞けば、「あの、銀歯が入っているところかな?」とか、「あそこの歯と歯の間は歯周病が特に進行していたからなあ」とか、お口の中の様子とレントゲンの画像が頭の中に浮かびます。それがベテランの歯科医師というものです。

もちろん、診断の際に先入観は禁物ですが、その歯の経緯を知っているか知っていないかで診断の迅速さ、正確さに差が出ます。

また、長く通っていただいていると、雑談の機会も自然にできますので、患者さんのご家庭の事情などの背景も加味した治療をご提案することが可能になります。

浮間アスール歯科にはご家族みなさんでお通いいただいている方も多くいらっしゃり、ご家族まとめてのかかりつけ医の役割を果たしていると自負しています。

<あるエピソード>
長く担当させていただいている20代の女性が、先日、久しぶりに急患でいらっしゃいました。
「本当は先生のところに来ようと思ったのだけど、少し前にできた新しいクリニックが気になっていて、家族でも話していたところだったので、実はたったいま行ってきたんです。でも、その先生が言うことがピンと来なくて。やっぱり元の先生がいいなと思って来ました」とのことでした。

つまり、その方は新しいクリニックに行って、レントゲンの検査を受けて、初診料も検査料もそれなりの金額を払って、でも納得がいかなくて、また、私のところに戻ってこられたわけです。

でも、お話をよく伺うと、新たに行ったクリニックの先生がおっしゃったということも決しておかしなことではなく、その時点でそう診断なさるということも十分理解できるという内容でした。

ただ、その歯にはこれまで受けてきた治療の経緯があります。
その経緯は、長く診ている先生なら知っている内容ですが、初見だと十分には把握しきれない内容かもしれません。もっと時間があって、もっと患者さんとお話する時間があれば、別な説明の仕方や別な治療計画の提示ができたのかもしれません。こういう状況は、飛び込みの急患でいらっしゃる患者さんの場合、特に起こりうることかと思います。

結果的に、せっかく新しいクリニックを訪ねた患者さん、対応なさった歯科医師、その双方にとってあまり良くない結果になってしまったわけです。ちなみにこの方は、就職のため地方へ行かれましたが、「帰省の際には検診に来ます」とおっしゃってくださいました。

こういう例もありますので、やむを得ない事情やよっぽど不信感を抱くような出来事がない限りは、どこか決めたところにしっかりお通いになるのが良いかと思います。

そして、もし、ちょっとでも疑問、不安に思うことや、納得いかないことがあった場合には、まずは、遠慮せず、お話しください。先生に直接話しづらければ、受付にいる者にお話しいただいても構いません。患者さんからいただくご意見はとても貴重なものと浮間アスール歯科では考えております。

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。